OpenAIの概要
今回は、今話題のAI分野についてお話ししましょう。現在、AIの分野でもっとも名前を聞く有名企業といえばOpenAIではないでしょうか。OpenAIは親しみやすい人工知能の開発・普及を目的とする、アメリカの人工知能研究所です。安全で利益のある人工知能を作ることを使命として掲げていて、様々な人工知能モデルの開発に取り組んでいます。
皆さんもすでに使ったことがあるかもしれませんが、特に人気がある人工知能モデルにChatGPTがあります。ChatGPTは対話型のモデルなので、ユーザーからの質問に対して、まるで人間のような返答を生成できるんです。この性能から、個人はもちろんのこと、企業にとっても人気のツールとなっています。
例えば、パナソニックコネクトが2023年2月からGPTを業務アシスタントとして全社員に使わせていますね。OpenAIのChatGPTがどんなものか知りたい方は、WEBサイトから試せますので、ぜひいろいろ話してみてください。
2023年3月時点の話になってしまいますが、OpenAIは、人工知能の研究分野において、最先端を行く存在といっても良いのではないでしょうか。
OpenAIのビジネスモデル
OpenAIは独特のビジネスモデルを採用している企業かもしれません。ちょうど、企業と研究施設が一緒になったような。つまり、非営利団体OpenAI Inc.が母体なのですが、その子会社には営利企業OpenAI LPがあるのです。非営利団体(OpenAI Inc.)では学術研究を出版していて、AI製品をリリースしています。営利企業(OpenAI LP)で、リリースしたAI製品で収益を生み出す方法を模索しています。
非営利団体と営利団体の両方を持つ組織は、ないわけではありませんが、珍しいですね。
OpenAI LPが収益を上げる方法としては、主にAIモデルにアクセスするためのライセンス料ですね。ChatGPTにも有料版がありますし、APIを利用する場合も料金がかかります。とはいえ、性能を考えるとかなりお安い気もします。また、投資を受けることで収益を生み出しています。OpenAIは十分な資金調達を行ったり、Microsoftなどの企業と提携したりして、AI技術の開発費用を捻出しているようですね。
OpenAI LPは利益を得るより、安全で有益なAI(AGI:汎用人工知能)の開発・導入を目指すという非営利的なミッションを優先するようなビジネスモデルになっています。企業というよりも、公共のために運営される研究所みたいですね。
まとめ
OpenAIは非営利団体と営利企業の両方を運営するという独自のビジネスモデルを確立することで、AI分野のイノベーションの最前線に立っています。OpenAIが新しいAIモデルや製品をリリースし続ける限り、このハイブリッドなビジネスモデルは、研究業界にとって興味深い成功例として記録されるのではないかなと思います。