白いクルマ

トヨタの概要

トヨタは愛知県豊田市に本社を置く日本でも屈指の自動車メーカー。自動車の生産と販売で、世界的に知られていますね。トヨタのクルマは、独自の生産方法による素早い生産と、販売国のニーズに合わせたクルマ作りが特徴で、燃費・安全性・環境性能などの品質面で高い評価を受けています。

クルマといえば化石燃料に依存する環境負担の大きい製品ですが、燃費性能を上げたハイブリッド車や電気自動車の開発にも力を注いでいます。また、後からお伝えするのですがTPS(トヨタ生産方式)と呼ばれるムダな在庫・作業等を徹底的に削減する生産方式を導入することで環境負荷の低減する、自動車のリサイクルにも力を入れるといった活動を積極的に行っています。

トヨタのビジネスモデル

トヨタは、「トヨタ生産方式(TPS)」と呼ばれるユニークな生産方式によって、自動車産業に大きな影響を与えてきました。TPSはトヨタの経営理念と実践を反映しています。TPSの基本理念は、「よいものを安く、タイムリーにお客様にお届けする」こと。そのために「ムダを徹底的に排除する」という目的のもとで運用されています。ここでいう「ムダ」は、顧客にとって価値のないものというニュアンスで使われていますね。

ここ10年ほどは生産プロセスを最適化する「リーン生産方式」製造業のトレンドを席巻しているわけですが、リーン生産方式はTPSを研究した結果生み出された生産方式でもあります。

トヨタがTPSを思いついたのは、第二次世界大戦後の日本で資源不足がまん延していたからでした。つまり、クルマの生産に使う部品を手に入れることが難しかったのです。このような逆境の中で、生産ラインに必要なぶんだけ部品・資材を供給するジャスト・イン・タイムの考え方を取り入れることで、生産効率を向上させようとしたのです。

TPSは製造業だけではなく、他業界にも取り入れられています。失敗例も見られるそうですが。トヨタは「よいものを安く、タイムリーにお客様にお届けする」を実現するTPSを確立するための研究会を設立し、現在も研究を続けているのです。

まとめ

トヨタが世界的に有名になったのは、生産効率の高さと品質の高さを両立した独自のシステムによるもの。その根本には、品質管理を徹底することで顧客満足度を高めるという1点に注力しています。目的を見失わずに自社製品を極める姿勢が、トヨタを世界的な自動車メーカーに押し上げたのかもしれませんね。